2. C型肝炎
■どのような病気ですか?・C型肝炎ウイルス(HCV)が主として血液を介して感染することにより起こる病気です。HCVに感染すると約70%が持続感染者となり、慢性肝炎から肝硬変、肝臓がんへと進行する場合があります。
・一般的に、性交渉による感染や母子感染の可能性は低いと言われています。
■妊婦健診で行われるのはどのような検査ですか?
・血液検査の中でHCV抗体の検査を行い、陽性か陰性かで判定されます。
■もしも結果に異常があった場合は、どうなりますか?
・精密検査としてHCV-RNA定量検査が行われます。
・HCV-RNA定量検査が陽性の場合には、母子感染のリスクが5~10%程度あると言われています。
・必ずしも帝王切開が奨められてはいませんが、HCV-RNA定量検査高値の場合、産婦人科・内科の担当医とよく相談して分娩の様式を決める必要があります。
・授乳を制限する必要はありません。
■出産後に気をつけることはありますか?
・お母さんは、何も症状がなくても定期的に専門医がいる内科で肝臓の診察を受けましょう。出産後にウイルスを体内から排除するための治療が必要となる場合もあります。自治体からの費用補助や高額療養費制度などについては、担当医師や自治体の関係者に相談してください。
・赤ちゃんの定期的フォローアップも必要です。母子感染が起きたとしても、3歳までに30%程度は陰性化するとされています。
・通常の家庭生活や集団生活での感染はほとんどないとされています。