妊婦さんとご家族へ伝えたい大切なこと

6. 子宮頸がん

■どのような病気ですか?
・子宮の出口(頸部)にできるがんを子宮頸がんと言い、若い女性で増加傾向にあるがんです。
・ほとんどの子宮頸がんと高度前がん病変(知らずに放置すると子宮頸がんに進む可能性のある子宮頸部高度異形成・上皮内がん)は、約15種類のヒトパピローマウイルス(HPV)が、子宮頸部にずっと感染(持続感染)していると起こることがあります。
・HPVは性交渉により感染するありふれたウイルスですが、感染した女性の10%程度が持続感染に移行し、その中でも10%以下の方が高度前がん病変、子宮頸がんに進んでいきます。症状はほぼなく、検診で高度前がん病変の間に発見することがとても重要です。

■妊婦健診で行われるのはどのような検査ですか?
・日本では、2年に1回の子宮頸部の細胞診(子宮頸部をこすって細胞を取り、細胞の形の異常を顕微鏡で判定する検査)が20歳以上の女性に子宮(頸)がん検診として推奨されています。しかし、20歳代~30歳代の女性の検診受診率が低いため、ほぼ全ての自治体は妊婦健診の中で、子宮頸がん検診の費用補助を行っています。

■もしも結果に異常があった場合は、どうなりますか?
・異常なし(NILM)の結果以外の、ASC-US(意義不明な異形扁平上皮細胞、または軽度の異形成の疑い)以上の結果の場合、追加の検査が必要となります。ASC-USではHPV感染を調べる検査を行い、結果が陰性の場合は1年後の再検査となります。ASC-USでHPV検査が陽性の場合とそれ以上の結果の場合は、子宮頸部の一部分を切り取る組織診という精密検査を行います。
・精密検査の結果によって、妊娠中やお産後に再検査や治療を行うかを考えます。子宮頸部高度異形成、上皮内がん、子宮頸がんのごく初期の場合は、子宮の出口の部分だけを切り取り子宮本体は残す、子宮頸部円錐切除術が治療となります。ある程度進行した子宮頸がんが発見された場合には、診断時の週数や進行の程度などにより、大きな病院での対応が必要となります。

■お産後に気をつけることはありますか?
・妊娠中に異常が発見された場合は、お産後も医師の指示に従って定期検査を受けて下さい。
・妊娠中の結果で異常がなくても、2年に1回は子宮頸がん検診を受診しましょう。また、気になる症状(出血やおりものなど)がある場合には、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。

一覧へ戻る