妊婦さんとご家族へ伝えたい大切なこと

10. トキソプラズマ

■どのような病気ですか?
・ネコ科の動物を終宿主とする人畜共通寄生虫です。ネコや食用生肉を介してヒトに感染しますので、生活の中で感染予防が重要です。
・妊婦さんで抗体を持っているのは約7%とされています。
・妊娠中に初めて感染することにより、赤ちゃんが先天性トキソプラズマ症候群(水頭症、視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などの症状)を発症することがあります。
・抗体検査を妊婦健診に組み入れている施設と、リスクの高い方のみに任意で検査をしている施設があります。

■妊婦健診で行われるのはどのような検査ですか?
・血液検査でトキソプラズマの抗体を持っているかを調べます。
・抗体がない場合には、以下のことに注意してください。
・野菜や果物はよく洗って食べましょう。
・食肉は十分に加熱して食べましょう。
・ガーデニングや土や砂に触れる時は手袋をしましょう。
・猫との接触に注意しましょう。
・猫の糞尿処理は可能なら避けましょう。

■もしも結果に異常があった場合は、どうなりますか?
・抗体が陽性だった場合、血液検査での精密検査を行い、偽陽性なのか、妊娠中の初感染なのか、妊娠前の感染なのかを調べます。
・妊娠中の初感染が強く疑われる場合、スピラマイシンという抗生物質の内服が推奨されます。
・胎児に感染しているかを診断するために羊水検査が行われることもあります。

■出産後に気をつけることはありますか?
・産まれた赤ちゃんがトキソプラズマに感染しているかどうかは、血液検査により診断を行います。

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